グリホサートとラウンドアップ®ブランドの農業用除草剤についてよくあるご質問

以下にまとめたのは、グリホサートとラウンドアップ®ブランドの除草剤について寄せられるよくあるご質問に対する回答です。複雑な研究結果をかみ砕き、グリホサートを有効成分とする除草剤の背後にある科学的事実を分かりやすく説明することを目的としています。より詳しい科学的な情報を必要とする方のために、追加のリンクや情報源も提供しています。

  

1. グリホサートはヒトや環境にとって安全なのか?
グリホサートを有効成分とする除草剤の安全性は、農薬製品についてのデータを積み重ねた、ヒトの健康、安全性および環境に関する世界規模のデータベースによって裏付けられています。過去40年間に広範な毒性試験が何度も行われ、ラベルに表示された使用方法に従って使用される限り、グリホサートがヒト・環境・ペットに対するリスクとならないことが繰り返し立証されています。グリホサートの安全性についてもっと知る(英語)。

2. ラウンドアップ®ブランド除草剤とグリホサートは同じものか?
グリホサートは、ラウンドアップ®ブランドの除草剤の主たる有効成分です。ラウンドアップ®ブランドの除草剤には、グリホサートのほかに、水と界面活性剤(洗剤などに使用される成分)が含まれています。界面活性剤は有効成分が植物の葉に浸透するのを助ける働きがあります。ラウンドアップ®ブランド除草剤の一部には、これ以外の有効成分が含まれているものもあります。モンサントやそれ以外のメーカーが他のブランド名で販売している製品の中にも、グリホサート含んでいる製品が多くあります。

3. モンサントはグリホサートを有効成分とする除草剤を製造する唯一のメーカーか?
いいえ。モンサントは1969年にグリホサートのオリジナルの分子を発見して特許を取得し、2000年まで米国で特許を保持していました。今日では、その他の多くの企業もグリホサートを有効成分とするそれぞれの除草剤製品を、近代的農業での使用や、芝生・園芸用、産業用、育芝用、観賞用などとして登録しています。

4. 政府は、ラウンドアップ®ブランド除草剤のような、グリホサートを有効成分とする除草剤の使用を規制しているのか?
はい。世界各国の規制当局は、グリホサートをはじめとする農薬について、使用を承認する前に安全性データを検証しています。米国では、環境保護庁がすべての農薬の成分を規制する責任を負っています。その検証の一環として、EPAは開発者に対して、毒性、生態毒性、環境動態などに関するデータの提出を求めています。EPAはまた、パブリックコメントを募集し、市販後の農薬についても定期的に検証を行い、最新の規制基準を満たしているかどうかを確認しています(日本では農林水産省が農薬取締法の下で有効成分の安全性を確認し個々の製剤を検査し農薬として登録しています)。>>連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)についてもっと知る(英語)。

5. モンサントなどの企業は製品の安全性を訴えているが、信頼に足るとする理由は何か?
除草剤のメーカーは、様々な研究を行い、有害作用を認めた時にはその新しい所見を報告することが法律で義務づけられています。世界各国の規制担当者が、これらの試験研究を注意深く検証しています。これらの試験研究は、政府の規則で定められた試験の有効性に関する実施基準(GLP)の要件のもとで実施されます。この要件では、試験の記録や試験の質の測定を義務づけており、EPAによる生データの監査・検証を可能にすることも求めています。企業が法律で求められている報告を行わない場合には、規制当局により罰則を科される可能性があります。>>連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)についてもっと知る(英語)。

6. なぜ一部の研究は、広く確立されたグリホサートの安全性プロファイルと矛盾した結果になっているのか?
モンサントがグリホサートの安全性を疑問視する研究を知った場合には、製品安全性チームと科学者が、その研究を丁寧に検証します。これは、科学的な結果に関する疑問、試験、検証および情報共有という科学的プロセスの一部です。研究を内部で検証したうえで、私たちの見解を科学コミュニティと共有します。

グリホサートの安全性データと矛盾する研究は、その多くが正しい科学的な研究デザインやプロトコルの基準を満たしていません。たとえば、査読を経ていない場合や、暴露および用量について「現実的な」条件を設定してない場合もあります。一方、各国の規制当局が行うものを含めた他の多くの研究は、共有され、優れた科学の裏付けを得たものであり、厳しい科学的検証プロセスにも耐えるものです。>>グリホサートの安全性に関する政府規制当局による検証についてもっと知る(英語)。

7. カリフォルニア州は、なぜグリホサートをプロポジション65リストへ追加することを提案しているのか?
カリフォルニア州環境保健有害性評価局(OEHHA)は、グリホサートを同州のプロポジション65リストに追加する意向であることを2015年9月4日に発表しました。OEHHAがプロポジション65リストへのグリホサートの追加を意図する唯一の根拠は、2015年に入ってから、国際がん研究機関(IARC)がグリホサートをカテゴリー2Aに分類したことです。プロポジション65はIARCの分類をさらに精査または再検討することなくそのまま受け入れてしまう州法であるとOEHHAは説明しています。OEHHAは、IARCが考察に用いたデータの証拠としての重みや質について評価を行っていません。モンサント・カンパニーは、世界の規制当局の圧倒的多数が示している科学的合意に反するIARCの分類に対し、強く異議を唱えています。

8. グリホサートはがんの原因になるのか?
過去40年にわたり広範な長期毒性試験が何度も行われ、グリホサートがおそらくヒトに対してがんのリスクとならないことが繰り返し立証されています。米国では、環境保護庁がグリホサートを「ヒトに対して発がん性がないという証拠がある」ことを示す、最も低いカテゴリーEに分類しています。>>科学雑誌Regulatory Toxicology and Pharmacology Journalに掲載された科学的事実についてもっと知る(英語)。

9. グリホサートはヒトの母乳や家畜の乳に蓄積するのか?
グリホサートは水溶性で、脂溶性ではありません。動物やヒトの組織でのグリホサートの滞留は極めてわずかであることが研究で示されています。暴露が起きた場合でも、速やかに体内から排出されます。グリホサートは植物の生長に必須な代謝経路をブロックすることで効果を発揮します。この経路は植物にはありますが、ヒトや動物には存在しません。>>モンサントのブログおよびGenetic Literacy Projectに掲載された科学的事実についてもっと知る(英語)。

10. グリホサートは生殖の問題や先天性異常の原因になるのか?
世界各国の規制当局や専門家は、グリホサートがヒトの生殖に有害作用を及ぼしたり、グリホサートに暴露したヒトの子孫の先天性異常の原因になったりしないという点で一致しています。同様に、著名な毒性学者の国際的な委員会も、ラウンドアップ®ブランド除草剤の表示どおりの使用は、「ヒトおよびその他の哺乳類の発達、生殖、内分泌系に有害作用を及ぼさない」という結論に達しています。

11. グリホサートは自閉症の原因になるのか?
いいえ。自閉症スペクトラム障害(ASD)と農薬暴露の間に疑われる関係を裏付ける証拠はありません。グリホサートを有効成分とする除草剤の使用の増加と、自閉症診断症例の増加が同時期であるからといって、因果関係があることにはなりません。>>因果関係が無いということについてもっと知る(英語)。

12. 尿中のグリホサートは懸念の原因となるのか?
尿中に検出される微量のグリホサートは、健康上の懸念にはなりません。尿はグリホサートを含む多くの化学物質の排出経路です。一般の方の尿、あるいはグリホサートを使用する農業生産者の尿で検出されるグリホサートのレベルでさえ、規制当局が設定している一日摂取許容量を十分に下回る摂取量に相当します。>>権威ある医師でもあるハーバード大学医学部教授による論文「農業生産者の家族を対象とした暴露調査」およびGMOanswers.comに掲載された同様の質問に対する答えについてもっと知る(英語)。

13. グリホサートは慢性腎疾患の原因になるのか?
複数の疫学研究および動物での研究によると、グリホサートを有効成分とする製品への暴露は、腎臓疾患や慢性腎疾患(CKD)と関係ありません。>>glyphosate.euでもっと知る(英語)。

14. グリホサートはパーキンソン病の原因になるのか?
グリホサートに関連したパーキンソン病のリスクの上昇は、確認されていません。>>関係の疑惑についてもっと知る(英語)。

15. グリホサートはセリアック病の原因になるのか?
いいえ。セリアック病は、グルテンという小麦粉に存在するタンパク質に対する反応によって引き起こされる免疫疾患です。グリホサートがセリアック病の原因になったり、悪化させたりという科学的証拠はありません。

16. グリホサートは非ホジキンリンパ腫の原因になるのか?
グリホサートと非ホジキンリンパ腫(NHL)やその他のがんとを結びつける科学的根拠はありません。>>科学雑誌Regulatory Toxicology and Pharmacology Journal.に掲載された科学的事実についてもっと知る(英語)。

17. グリホサートは内分泌系をかく乱したり、ホルモンの働きをしたりするのか?
最近、EPAの内分泌かく乱物質スクリーニングプログラム(Endocrine Disruptor Screening Program)の一環として、グリホサートが内分泌系を乱したり、ホルモンの働きをしたりするかどうかの確認が行われました。この評価の結果、グリホサートは内分泌活性物質ではないことが立証されました。また、グリホサートの発生および生殖上の安全性を評価するため、利用可能な文献の包括的な検証が行われ、「環境の面から現実的だと考えられる暴露濃度において、グリホサートと発生および生殖上の有害作用とを結びつける確かな証拠は、文献では示されていない」と結論されました。>>グリホサート暴露後のヒトおよび動物における発生上の影響についてもっと知る(英語)。

18. グリホサートまたはグリホサート処方製品はヒトの細胞を殺すのか?
グリホサートを含む除草剤の処方が、ヒトの細胞に予期しない毒性を示すと主張するデータが散見されます。これらの実験は試験管内(生体外)で行われたものであり、除草剤に含まれている界面活性剤が影響したことを示すものです。 界面活性剤は石鹸の様な物質で、除草剤が植物の葉に広がり浸透するのを助けるものです。家庭用洗剤やパーソナルケア製品に見られる界面活性剤も、試験管内の細胞に同様の影響を持つことが示されています。>>科学的真実glyphosate.euについてもっと知る(英語)。

19. グリホサートはヒトのDNAを変えてしまうのか?
いいえ。グリホサートに関する複数の毒性学的レビューは、一貫して、グリホサートに遺伝毒性はないと結論しています。公衆衛生の当局は、科学的に妥当かつリスク評価に適切と考えられる研究に基づき、グリホサートがヒトに対し遺伝毒性を持たず、よってDNAを変えることもないことを認めています。なお、急性毒性についても、米国環境保護庁は広範囲にわたる毒性データおよび環境データを検証し、グリホサートを最も急性毒性の低い「事実上毒性がない(practically non-toxic)」に分類しています。

20. グリホサートはミツバチに有害な影響を与えるのか?
ミツバチは農業システムにおいて非常に重要な役割を持っており、ミツバチの健康については私たちも懸念を共有しています。何十年にもわたるグリホサートおよびラウンドアップ®ブランド除草剤の毒性研究により、適正な農業管理のもとではミツバチに急性および慢性の有害作用を引き起こさないことが実証されています。ミツバチの成虫および幼虫は、通常の野外の環境でグリホサートおよびグリホサートを有効成分とする除草剤に影響を受けることはありません。>>グリホサートとミツバチの研究、およびモンサントが農業とミツバチの健康にどのように投資してきたかについてもっと知る(英語)。

21. オオカバマダラ蝶はグリホサートによって影響を受けているのか?
オオカバマダラ蝶は、近年数を減らしています。この蝶を研究する多くの科学者が、この現象は、樹木の伐採、天候、生息地の消失など多くの要素が原因になっていると考えています。この蝶の餌となるトウワタ(milkweed)の減少も要因の一つです。私たちは、大学・NPO・政府機関の専門家らと協力して、失われたオオカバマダラ蝶の生息地の回復を行っています。>>オオカバマダラ蝶の保護の取り組みについてもっと知る(英語)。

22. グリホサートは水生野生動物に害を及ぼすのか?
グリホサートの水生野生動物に対する毒性は、非常に低いものです。しかし小川や湖、その他の水生動物の生息地で使用できるかどうか、製品のラベル表示を注意して読んでください。

23. グリホサートは野生生物の生殖に問題となるのか?
いいえ。グリホサートを有効成分とする製剤がラベルの表示どおりに使用されている限り、環境に暴露することで野生生物の生殖に有害な影響を及ぼすことはありません。

24. グリホサートは農薬の効かない「スーパー雑草」(抵抗性雑草)の原因になるのか?
雑草防除は、常に農業にとって難題となります。雑草の中には一部の除草剤に抵抗性を持つものがあります。農耕地では、優れた雑草管理の原則により抵抗性の出現を減らすことができます。このなかで複数の作用機序を持つ除草剤成分が必要となるのです。>>雑草防除技術についてもっと知る(英語)。

25. 土壌中の微生物はグリホサートの害を受けるのか?
グリホサートが土壌微生物に害を及ぼすことを示した環境科学の研究はありません。実際、グリホサートは時間とともに土壌微生物によって二酸化炭素やリン酸など自然界に存在する物質に生分解されます。微生物はどこにでも生息し、それぞれのタイプが温度や降雨など環境の変化に対応しています。

26. 絶滅危惧種プロジェクトを通じて、モンサントはどのような保護策を講じたのか?
私たちは、Glyphosate Endangered Species Initiative(グリホサートによる絶滅危惧種プロジェクト)と名付けたスチュワードシップ(管理責任)プログラムを実施しました。このウェブ上のツールは、農業生産現場の近くに絶滅危惧種が生息する可能性のある地域を、農業生産者が把握するために使用することができます。また、これらの保護すべき植物種に対するリスクを最小限に抑えるために、農業生産者がこれらの地域において適用すべき使用パターンや散布率等の管理手法を提供しています。>>このプログラムについてもっと知るためwww.preserve.orgを見る(英語)。